人間ドックは受けてみたいけれど、時間がなかなかとれない、費用も高そう……とやり過ごしている方もいるのではないでしょうか。そもそも人間ドックに保険は適用されないのか、自己負担費用はどれくらいを目安にすればいいのかといった疑問にお答えします。
人間ドックは保険適用外!?
人間ドックは治療のための検査ではないため保険が効かず、原則的に全額自己負担となります。保険診療ではなく自由診療ということです。
一方、会社などで1年に1回受ける「健康診断」は、労働安全衛生規則第44条で「雇用主は健康診断の費用を負担すること」となっており、雇用主負担で受けることができます。
また、人間ドックを受けて病気が見つかったときは、その治療に対しては当然、社会保険や国民健康保険が適用されます。
費用の補助が出ることもある!?
全国健康保険協会(協会けんぽ)
自社、業界の健康保険組合を持たない中小企業の従業員を対象にした「全国健康保険協会」をご存知でしょうか。この協会の加入者は、「生活習慣病予防健診」を受診する際に11,000円程度の補助を受けられます。検査内容は一般的な人間ドックとほぼ同じと考えて良いでしょう。利用する際は協会けんぽの指定医療機関で検査を受けることといった条件があります。
その他の健康組合
自社の健康保険組合、業界の健康保険組合など、協会けんぽ以外の健康組合でも人間ドックの補助金を受けられる場合があります。それぞれ対象年齢以上で年度中に1回のみ補助を受けられるというケースが多く、補助額は5,000円~20,000円程度までさまざまです。
自治体
自治体によっては、国民健康保険加入者も補助を受けられる可能性があります。補助の申請ができるのは対象年齢以上で年度中1回というほかに、納期限が到来している国民健康保険税を完納していることといった条件が付くことが大半です。検査項目、補助額などは自治体によって異なります。居住している市町村区に問い合わせてみましょう。
自己負担額の目安
自費の場合
全額自己負担の場合、人間ドックを行う医療機関によって費用は異なりますが、日帰りで「一般健診」のみを行う場合は、3万円台後半が多いでしょう。健診プラザ日本橋では37,800円(税込み)となっています。シルバードッグ(60歳以上)の場合は32,400円となっています。
全国健康保険協会(協会けんぽ)の場合
こちらも医療機関によって、また検査内容によっても負担額が変わります。健診プラザ日本橋では、16,500円、17,500円、22,000円(いずれも税込み)の3種類があります。これにオプション検査を付けると、11,752円(税込み)が加算されます。
人間ドックは保険適用外の検査ですが、意外に多くのケースで補助を受けることができます。身体をチェックし、安心を手に入れるため、こうした補助制度も利用しながら、人間ドックを受けることを検討してみてはいかがでしょうか。