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人間ドック・健康診断コラム

内視鏡検査を受ける頻度と費用の目安

胃カメラ・内視鏡について

胃や大腸の内視鏡検査は一度受ければそれで終わりというわけではありません。では、それぞれどれくらいの頻度で受けるものなのでしょうか。目安となる頻度について、検査にかかる費用と併せてご紹介します。

上部消化管内視鏡検査(胃内視鏡検査・胃カメラ)の頻度と費用

胃がんなどの有無を調べるための検査として知られている上部消化管内視鏡検査は、どんな頻度で受ければ良いのでしょうか。



受けたほうが良い頻度


厚生労働省では市町村が行う胃がん検診について、胃部X線検査(バリウムを飲んで行うレントゲン検査)または胃内視鏡検査のいずれかを、50歳以上の人を対象に、2年に1回行うことを推奨しています。これはひとつの目安になるでしょう。

民間の医療機関では、40歳を過ぎたら1年に一度の定期検査が望ましい、としているところもあります。また、最近では胃がんリスク検診という検査が注目されています。これは採血によって、血清ペプシノーゲンとヘリコバクター・ピロリ抗体を測定して、被験者が胃がんになりやすい状態にあるかどうかを調べる検診法です。この検査について厚生労働省は、「死亡率減少効果のエビデンスが十分ではないため、引き続き検証を行っていく必要がある」としていますが、病院などではその有効性がある程度認められています。特徴は胃がんリスクがあるかどうかの判定が3~4タイプに分けて示されるのでわかりやすい点です。この検査で高リスクと判定された人は毎年内視鏡検査を受ける、低リスクと判定された人は5年に1回受けるなど、頻度を考える際の指標にできるでしょう。



費用


胃内視鏡検査のみであれば3,000円~4,000円。内視鏡検査に、組織を採取して行う生体検査が加わると8,000円~12,000円が目安です。




大腸内視鏡検査の頻度と費用

大腸内視鏡検査は肛門から内視鏡を入れて、大腸全体を観察する検査方法です。この検査も定期的に受けたほうが良いのでしょうか。




受けたほうが良い頻度


大腸内視鏡検査は10年に1回、もしくは5年に1回程度の頻度で良いという見解が一般的です。

大腸にとくに異常がないという人であれば、30代までは大腸内視鏡検査を受ける必要はそれほど高くありません。しかし40代を過ぎると徐々に大腸がんなどのリスクが高くなるので、一度は検査を受けてみるべきです。その結果、問題がなかった、あるいは見つかったのが大腸または直腸内の無害で小さなポリープのみだったという人は、その後、10年間は検査を受けなくても問題は少ないといわれています。
これに対し、大きなポリープ、がん化を疑われるポリープが見つかった場合には、次は5年後に検査をする必要があるとされます。さらに、10mm以上のポリープが多数見つかった場合には、1~2年後に検査を受けるべきということになります。このように、大腸内視鏡検査は各人の検査結果によって、検査頻度が変わってくることを覚えておきましょう。




保険適用される内視鏡検査とは

内視鏡検査で保険が適用されるのは、何らかの症状があり、医師が内視鏡検査が必要と判断した場合に限られます。例えば自主的に人間ドックで内視鏡検査をする場合は保険は適用されず、人間ドックを受けた結果、内視鏡検査をすすめられて再検査、精密検査を受けた場合は保険適応となります。

40代、50代になったら受けておきたい内視鏡検査。頻度と費用について気になるという人は、上記を参考にしてください。